人事ではない転倒事故での賠償

防滑施工をしていない訴訟例

 
JR池袋駅ビル7階通路で主婦(69歳)が転倒、左足を骨折し、左股関節の機能が失われる後遺症が残った。この主婦は、駅ビル会社『池袋ターミナルビル』を訴え、これに対し東京地裁が『転倒事故は床に油や水が付着し、滑りやすくなっていたことが原因』として、2,200万円の支払いを命じる判決を出した。
 

 
大阪市内のコンビニエンスストアで買い物中に転んでケガをしたのは、店側が床を濡れたままにしていたのが原因として、東大阪在住の女性がファミリーマート(本社:東京)に慰謝料など約1千万円の支払いを求めた裁判、大阪高裁は115万円余りの支払いを命じた。
 

 
事故当時、被告は施設各所に足を拭くマットを置き、踊り場には体を拭くように促す注意書きを提示していたが、プール・シャワー利用後、水着が水分を相当含んだ状態で利用者が通行することがあり、本件廊下の床面に水滴が飛散し、滑りやすくなったこと、殊に前記コンクリート壁の端付近の箇所は、利用者の体から落ちた水滴が集まって小さな水溜りができやすく、利用者は素足で本件廊下を通行するので転倒し受傷する危険性があったこと、被告の係員は1時間おきに清掃を行っていたが、清掃前には危険を防止する措置が執られていなかったこと、以上の通りであったから、本件施設には、設置または保存の瑕疵があった。
 
 

防滑施工をしいた訴訟例

愛知県内のスーパーマーケット内で主婦(38歳)が豆腐売場付近で転倒、右膝蓋骨を骨折し、2,200万円の損害賠償を請求。転倒原因は、、床が著しく濡れた状態であり、管理上の瑕疵があると主張したが、スーパーの床すべり抵抗値が乾燥時0.83・水濡れ時0.54となっており、床で濡れていた状況であっても、転倒を招くような危険な状況ではなかったと判断され、原告の訴えは棄却された。